モラルハラスメントとは?
離婚事件におけるモラルハラスメントとは、暴力に至らない程度のいやがらせです。被害者が嫌がらせであることに気づいているケースと気づかず、言われるままに服従しているケースがあります。
モラルハラスメントを働く人は、そうした嫌がらせをすることで精神的な快楽を覚える人で簡単に言えば、夫婦がいじめっ子といじめられっ子の関係となっていると考えれば理解できます。
ハラスメントですので、被害を受けた側が嫌だと思うことが必要です。本人は、気づかずいわれるままに従い周囲の人がハラスメントに気付いて本人に注意して本人が気付くこともあります。
モラハラ離婚問題の出発点~相手が離婚に積極的でない場合が特に問題
仮にモラハラ的言動を受け、離婚したい場合でも、相手が離婚に積極的であれば、離婚するかしないかについては、対立がないということになりますが、モラハラを行う人は離婚することでいじめる対象を失い、ハラスメントによる快楽を失うわけですから、離婚はしないと頑張ることがほとんどです。
もう1つは、離婚してやると言いながら、「親権は渡さない」とか「養育費は払わない」、「財産分与は一切しない」など、こちらが到底応じられない条件を提示することもあります。これは、離婚交渉を口実にハラスメントを続けているだけで、実際には離婚しようという気はないのです。
当事務所に相談にお越しになる方は、まだ相手に離婚意思を伝えていない方もいますが、「相手は素直に離婚に応じないだろうなと予想して、そこで対立が生じることを予想して相談にお越しになる方が多いです。
また、既に喧嘩の時に「離婚という言葉が出てる人もいますが、相手は、キレながら「離婚だ!などと言うだけで、冷静に現実的に離婚を進めようとはしないという人が多いです。 こういうケースも、離婚を進めるうえでスムーズに話ができそうにないと予想できるということだと思います。
モラルハラスメントをする人の特徴
急にキレたり不機嫌になる~予想できない
ここで、「急にというのは、モラハラを受けている側から見た印象です。キレたり不機嫌になるきっかけのような出来事はある場合が多いのですが、そのきっかけが、普通の人は通常キレたり不機嫌になったりしないような出来事なので、モラハラを受けている側は、キレたり不機嫌になることが予想できない、ということです。モラハラを受けている側からすれば、「キレさせるほど悪いことはしていないのに、キレられるので、非常に辛い」、ということになります。
苦しめることに快楽を覚える
悪いことしてないにもかかわらずキレられて、キレられた方は非常に辛い気持ちになるわけですが、そこまでしておきながら、モラハラ加害者は、そのことで相手を苦しめて楽しんでいる人が多いです。
いじめることが楽しみなので、改善しようがないという点が、モラハラ問題の困難な点です。
何でも他人のせいにする
モラハラをする人は、究極的に他罰的・外罰的な人が多く、何でも他人のせいにします。
モラハラを受けている側が、「あの時の言い方で傷ついたんだけどなどと反撃したとしても、「お前だってこう言っただろうなどと切り返してきたりして、すぐに他人に問題を転嫁してしまい、モラハラ的言動自体について反省させるということができません。
自分のことを省みるといったことが、まったくできない人が多いです。
ケチで細かい
無駄遣いを細かく追求し、家計簿をつけさせ細かいお金の動きをチェックします。
外面がよく
強い者には、へつらうので職場での評判はよい。
モラハラ問題は周囲から理解されにくい
モラハラをする人は、基本的に家庭内で、主に妻に対してだけ(子どもに対して出る人とまったく出ない人がいます)、モラハラ的言動をし、外面(そとづら)がよい人が多いです。
自分より強いものには従い、このストレスを弱いものにむけ、ハラスメント(嫌がらせ)をしてストレスの発散をしているのです。
また、モラハラは、他人から見ると、普通の夫婦喧嘩中の悪口と区別がつきにくいので、他人から理解してもらえないことが多いです。
それにより、モラハラを受けている人の苦しみはさらに増すことになります。
モラハラの解決方法
配偶者がモラハラ的言動をする場合、それを受けた側は、最初は、話し合うなどして、互いに悪いところを改善し、仲がよい良好な夫婦関係を築いていけると考えます。
ところが、モラハラをする人が、自分の言動を反省するなどして、モラハラをしなくなるということがあり得るかというと、結論としては「ないと言わざるを得ないケースがほとんどのように思われます。なぜなら、モラハラをする人は、モラハラをすること自体に快感を感じてのいるのてす。
家庭内で距離を置くことで、モラハラの被害に遭いにくくすることはできるかもしれませんが、それは根本的な解決になっていません。
モラハラが治ることはないというのが一般的な見方であり、私自身の多数のモラハラ事例を取り扱った経験からしても、治ることはないだろうというのが私の見方です。
そこで、モラハラの被害を受けなくする方法として、「離婚という選択肢が出てきます。
離婚はできる
モラハラで相談に来る方の中には、「相手は離婚に抵抗するだろうという不安を持ち、離婚を進めることに躊躇している人がいます。
しかし、離婚を決意しさえすれば、離婚は必ずできます。
離婚する過程で受けるストレスは回避できる
離婚する過程で、相手と協議したり、調停や訴訟をしなければなりません。
モラハラでは特に、相手と直接話をすることが怖かったり、強いストレスを感じる人が多いです。
その部分は、弁護士に依頼することで回避できる部分です。
モラハラの経験豊富な当事務所にご相談ください
モラハラ問題は、特殊な点があり、弁護士によっては、「ただの夫婦喧嘩だろうという見方をする人もいるようです。
当事務所は、モラハラを、普通の夫婦喧嘩と本質的に違う、モラハラ被害者の精神をむしばむような大きな社会的問題と捉えて、深く分析し、多数の事例の経験を通じて、さらに理解を深めています。
モラハラで離婚を考えるほど苦しんでいるという方は、是非一度、当事務所にご相談ください。
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この記事の執筆者
弁護士 藤井義継
専門分野
離婚・相続など家事事件
経歴
昭和63年に弁護士登録後、神戸市の事務所勤務を経て、平成4年に藤井義継法律事務所を開設。相続、離婚、不動産トラブルなど、家事・民事事件を多く取り扱う。
弁護士会の活動として、神戸地方裁判所鑑定委員や神戸地方法務局筆界調査委員を経験。平成16年には兵庫県弁護士会副会長も経験している。
弁護士歴30年以上の豊富な実績があり、離婚問題の早期解決を得意としている。