医師の離婚

医師の業務が忙しく、家庭を省みないと、性格の不一致により熟年離婚を求められることがあります。

妻に受付、看護師、レントゲン技師をしてもらっていた場合は、退職あるいは解雇といった問題も絡みます。離婚を理由として解雇できず退職金の上乗せで解決することとなります。

婚姻費用

医師は自営で1409万円、給与で2000万円を超える高額所得者が多いので裁判所の婚姻費用の早見表を上回ることがあります。

早見表を上回る高収入の場合、裁判所では、婚姻費用については、算定表の計算方法を裁判官がアレンジして計算した算定表より高額な金額とされる傾向にあります。もっとも、子の私立学校に通わせるために必要な費用等は、算定表には含まれず、収入に応じて分担額を決めることとなります。

当事務所で扱った事例で給与所得が3000万円ほどの方で、基礎収入割合を30%として算定し、学習塾の費用等を基礎収入割合で加算した事例があります。

この場合、婚姻費用の支払義務を履行しないと、個人の開業医の場合は、診療報酬(国民健康保険・社会保険)を、勤務医の場合は給与を差押えられる可能性があります。 

財産分与

通常は、結婚後取得した共有財産の2分の1とされることが多いのですか、1億円以上の多額の資産がある場合は、分与割合は2分の1を下回ることになり、医療法人の財産も財産分与の対象となることがあります。[下記2の事例]

事例1 東京地方裁判所平成27年10月29日判決{元妻から不貞相手に対する慰謝料請求(高額の慰謝料)}

元妻から不貞相手に対する慰謝料請求で歯科医師が、妻に228万円の慰謝料の支払約、束をしいても、裁判所は、300万円の支払を命じています。慰謝料総額は、528万円となり、不貞離婚の慰謝料相場が200万円から300万円であることからすると高額事案です。

当事務所で扱った事案では、妻の不貞相手の勤務医に対する夫の慰謝料請求は、離婚していても、150万円でした。

不貞や離婚の慰謝料は裁判官によって金額が異なりますが最近は200万円以下の低額事例が増えています。

事例2 大阪高等裁判所平成26年3月13日判決(医療法人の資産を対象として高額の財産分与)
医療法人のへ出資の7割を財産分与の対象として1億を超える財産分与を命じた判決

医療法人が、個人が法人成りしたものであること
個人の時代と資産や運営に大きな変化がないこと
医療法人の純資産額1億9645万円×0.7   

その他の資産から特有財産や債務を差し引き 総資産3億118万として、妻の貢献度を4割として1億2318万円を妻が財産分与で取得すべき財産としました。

医療法人の資産が財産分与の対象となったこと、1億円を超える高額の財産分与事案で妻の貢献度が4割とされたことが注目されます。

事例3 東京地裁平成17年3月14日判決(夫医師の妻医師に対する離婚請求棄却)

平成13年3月に結婚し、平成15年1月から約2年間別居している医師夫婦について、話し合いによる婚姻関係の修復が可能として未だ婚姻関係が破綻していないとして夫の離婚請求を棄却しました。

2年別居という一般的な破綻期間を経過しているのに関係修復可能として請求棄却するのは珍しいケースです。控訴審での判断は不明ですかが、再度離婚訴訟をすべきケースです。

事例4 東京地裁平成12年13日判決(不貞行為を働いた医師からの離婚請求棄却)

別居1年半、不貞行為を行った有責配偶者である夫からの離婚請求を棄却しました。妻が婚姻関係の継続を望んでいることを重視しています。

有責配偶者からの離婚請求が認められるには最低5年の別居期間が必要とされています。当事務所で扱った事案では、別居期間は5年を超えるが、未成熟子が離婚を望んでいないことも理由として離婚請求を棄却しています。

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この記事の執筆者

弁護士藤井義継

弁護士 藤井義継

専門分野

離婚・相続など家事事件

経歴

昭和63年に弁護士登録後、神戸市の事務所勤務を経て、平成4年に藤井義継法律事務所を開設。相続、離婚、不動産トラブルなど、家事・民事事件を多く取り扱う。

弁護士会の活動として、神戸地方裁判所鑑定委員や神戸地方法務局筆界調査委員を経験。平成16年には兵庫県弁護士会副会長も経験している。

弁護士歴30年以上の豊富な実績があり、離婚問題の早期解決を得意としている。

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